地元名産を使った母の手作り「ちくわカレー」が料理の原点(日刊ゲンダイDIGITAL)

祖母が松平健さんのファンでした。祖母は上の記事でも語られている松平さんのご出身地(豊橋)の、比較的近い地域に在住していましたが、ファンであったのはそれが理由ではなく、和歌山出身の祖母にとって、彼が吉宗を演じていたことにシンパシーや親しみを感じていたのでしょう。

戦時中、祖父の転勤により、結婚後住んでいた広島から愛知へ引っ越してくることになり、最寄り駅で名鉄電車から降り立ったときは、「とんでもない(辺鄙な)ところに越してきてしまった」と思ったそう。戦後、夏の甲子園で愛知の高校がいいところまで勝ち進んだ場合でも、愛知の高校には見向きもせず和歌山の高校を応援していたとのこと。私が故郷である愛知を想う気持ちを語ると、「(あんたにとっては)ここが故郷なんだね」と言っていました。自分にとっては永遠に異郷の地でも、孫にとってはかけがえのない故郷であるということに、改めて感慨を覚えていたようです。

血縁関係でも、生まれ育った地が違えばそのように地域への想いは乖離します。逆を言えば、赤の他人の関係であっても、同じ環境で育ったことを知れば親しみを覚えます。私個人としては、物心付いたときには既に松平健さんは “暴れん坊将軍” でしたので、後から同郷の方だと知ることになるわけですが、東京で活躍する俳優さんが、実は自分と同じような土地勘を持ち、近い地域文化に育まれて成長してきたということは、なかなか実感が湧きにくいものです。でも、こうして上に掲げたような記事を拝見して、豊橋のちくわやオリエンタルカレーなどが思い出として彼の口から語られていることで、松平さんの中にあるものと私の中にあるものがシンクロするのです。



以前、イチローさんの話題で引き合いに出しましたが今回も・・・。

松平健さんも学校の休み時間のことは「放課」と言っていたのでしょうね。