1976(昭和51)年の「ヨーク」CMですが、全国ネット番組のスポンサーとなっており、商品名のみを伝え社名は明かされていません。
「ヨーク」を開発したのは、元々「ヤクルト」の原液を製造していた『愛知ヤクルト』という企業で、独自に開発した「ヨーク」の製造販売を開始するにあたり『愛知ヨーク』へと改称します。「ヨーク」は当初から全国販売されていたのですが、東日本への商品供給は『ヨーク本社』(現:日清ヨーク)が設立され担当し、『愛知ヨーク』社は西日本への供給と、棲み分けがなされたわけです。そのために、おそらく企業名を名乗っていないのでしょう。全国に放送されるので、社名を明かす場合は、連名で表記するか、地方局ごとに差し替えをする必要が生じるからです。
CM中、学校の敷地内に進入してきた「ヨーク」のトラック。よく見ていくと、ドアには「ヨーク本社関東工場」と書かれているのが確認できます。CMは東京で、『ヨーク本社』主導で制作されていたことがわかるポイントとなっています。